無料ソフトで作るロゲイン地図/加工方法の詳細(その1)

1.ロゲイン地図とは?
2.地理院地図でも印刷できる
3.地図データと加工方法のいろいろ
4.どのデータを使用し、どのように加工するか
5.地図データの購入と注意点
6.加工方法の詳細 ← 今回
7.地理院の許可申請


(2016-7-9)章タイトル修正、マクロ登録するキー操作を修正。
(2016-6-30)サンプルファイルのリンクが間違っていたので修正。また、操作を簡略化するためのマクロを組み込み。

6.加工方法の詳細(その1)

6.1.レイヤーとは

地図はいろいろな情報から構成されています。国土地理院の1/25000地図をベースにしたロゲインの地図だと、主だったところで、①国土地理院から入手した原図、②地図修正データ、③磁北線、④チェックポイントなどのマーク、⑤図枠などがあるでしょう。

見本地図1
①原図
見本地図2
①+②地図修正済み
見本地図3
①+②+③更に磁北線追加済み
見本地図4
①+②+③+④更にCP追加済み
見本地図5
①+②+③+④+⑤更に図枠追加済み


 
初めてロゲイン地図を作る人だと、地図修正なんてあるのかと思うかもしれませんが、再開発されたのが反映されてない場所というのは結構ありますし、道路のランクを修正したい事もあります。また、本来の地図修正とは異なるものですが、通行禁止エリアや歩道橋を表示したいなどのニーズもあります。

これらを重ね合わせて表示できる機能が必要になります。これがレイヤー(層)です。個別レイヤー毎に、必要に応じて、編集できなくしたり、表示対象からはずしたり、印刷対象からはずしたりできると、より使い易いでしょう。地図原図以外を編集しているときに、地図を間違って動かしたりしないようにできる事は必須でしょう。

レイヤーを使うと、以下のような、会場掲示用の補助的な説明地図も容易に作れます。

見本地図6
補足説明付き地図


 

レイヤーという言葉ですが、よく使われる名称で、LibreOfficeでも使われているので、この説明で使っていますが、使用するソフトによっては違う言葉かもしれません。

6.2.LibreOfficeDrawでの地図加工

LibreOfficeをMicrosoftOfficeと主要なモジュール面で比較すると以下のようになります。

  Libre Office Microsoft Office
表計算 Calc Excel
文書 Writer Word
プレゼン Impress PowerPoint
図形描画 Draw —–
データベース Base Access
メール —– Outlook

MicrosoftOfficeでは、ExcelやWordやPowerpointでも作図でき、これはLibreOfficeでも同様ですが、レイヤー機能の面から地図作成にはDrawが適しています。

6.2.1.LibreOfficeDraw導入

こちらがLibreOfficeの公式サイトです。

以下の流れでダウンロードでき、ダウンロードしたファイルを実行すると導入されます。windowsでダウンロ-ドする場合、基本的には32bit版がダウンロードされます。ダウンロードファイルにはwindowsの32bit版、64bit版、mac用、linux用などがあり「変更しますか?」のリンクから変更できます。

ダウンロード1
ダウンロード2
ダウンロード3
寄付&ファイル保存確認の画面
ダウンロード選択
ダウンロード選択画面



バージョンは最新版にしましょう。かなり頻繁に更新されています。しばらく前は新しい版に不具合のある事も多かったのですが、最近は安定しています。いざという時は、古いバージョンを再ダウンロードすることもできます。

ダウンロード操作の途中で、寄付の画面がでます。いつでも寄付できるので、あとで役にたったと思ったら、その時でも寄付すれば良いでしょう。自分は気が向いたときに少額ですが寄付してます。

ダウンロードしたファイルをダブルクリックして、インストールするのは一般的なプログラムと同様です。インストールする際に特別な設定は不要です。

6.2.2.地図画像のインポート

LibreOfficeのDrawを起動すると、以下の画面になり、上部メニューはOffice系ソフトで一般的な構成で、左辺にあるのは描画操作サイドバーとページ操作画面、右辺には要素の属性を表示するプロパティ画面となります。

Draw初期画面
Draw初期画面



そして、中央の下辺にあるのがレイヤータブです。レイヤータブには、最初から[レイアウト],[コントロール],[寸法線]の3個のレイヤーが設定されていて、これらは削除も名前の変更も出来ません。このようにLibreOfficeDrawのレイヤー機能は、実は不完全なところが多いのですが、ちょっと手間を掛ければ地図作成に役立ちます。

操作メニューを順番に説明していくと、なかなか地図作成に辿りつかないので、地図作成実習の流れにのって操作を説明していきます。

(1)サンプルDrawファイルのダウンロード:ロゲイン地図にはA3サイズが使われる事が多いので、A3のサンプルDrawファイルをダウンロードできるようにしました。(サンプル:A3横、 A3縦
描いた要素をレイヤー順に並べ替えるためのマクロを組み込んであるので、最初マクロを有効化するか聞いてきます。

原図、地図修正、磁北線、CP、図枠の各レイヤーを追加済みで、磁北線は横浜近辺に合わせて7度の角度で記入済み、またCP記号と番号も並べてあります。更に、ページの境界が判るようにコントロールレイヤーに境界の四角を茶系の線で描いてあります。なお、コントロールレイヤーは特殊で常に最前面に表示されます。

図形の作成や、画像のインポートは、基本的に現在選択されているレイヤーに対しての操作になります。レイヤーの選択は該当のレイヤータブをクリックする事で行われ、ダブルクリックするとレイヤーの属性を変更できます。

Draw初期画面
A3横型のサンプルを開いたところ 少し操作アイコンなどの説明を追加しました


(2)地図のインポート(取り込み):画像をインポートする際に、余白エリアを除いたページのサイズより大きい画像は、自動的に縮められてしまいます。そこで、今回のような大きな画像を読み込む場合は、一時的にページサイズを大きく設定、画像インポート、ページサイズを元に戻すという操作をします。ページサイズの変更は、書式メニュー ⇒ ページ/スライドのプロパティで設定します。

Drawページ設定1
Drawページ設定2


原図レイヤーのタブをクリックした後、ページサイズを一時的にA1に変更し、メニューの挿入 ⇒ 画像 ⇒ 購入した地図画像ファイル(.jpgのファイル)を選択で、原図レイヤーに地図画像が読み込まれます。

Drawインポート1
Drawインポート2


A3のページに相当するエリアは、コントロールレイヤーにある茶系の枠で判るので、使用したいエリアをその枠に収まるように移動します。事前に必要なエリアのみに地図画像を切り取っておくこともできますが、調査しているうちに少しエリアをずらしたくなる可能性もあるでしょうから、少し広めにしておくほうが良いかと思います。

Draw画像移動1
Draw画像移動2


そして、この状態で、磁北線やCP関係はどうなってるかというと地図の下に隠れています。このままでは困りますね。取り込んだ地図を最背面に移動し(変更メニュー ⇒ 整列 ⇒ 最背面に移動)、間違って移動したりしないようにロックします(原図タブをダブルクリック ⇒ ロックするにチェックしてOK)。

Draw最背面移動1
最背面移動の操作
Draw最背面移動2
最背面移動後、前面に磁北線
Drawロック
原図レイヤーをロック


[レイヤーと図形の関係]

  • レイヤーには、見える/見えない、印刷する/しない、ロックする/しないの属性があります。レイヤータブのダブルクリックで変更できます。見えないレイヤーの名前は、青くなります。shiftキーを押しながらレイヤータブをクリックすると、見える/見えないが切り替わります。
  • レイヤータブの右クリックで、レイヤーの挿入、変更、削除、名称の変更ができます。
  • レイヤータブの並んだ右の空きエリアをクリックで、レイヤーの作成ができます。
  • 図形はレイヤーに関係なく(コントロールレイヤーを除いて)、後から描いたものが前面になります。後で並べ替える事はできます。
  • コントロールレイヤーに描かれた図形は、他のレイヤーより前面になります。
  • 新規の図形は、選択されていて見えていてロックされていないレイヤーに描かれます。
  • ペーストされる図形は、選択されているレイヤーであれば、見えていなくてもロックされていても描かれますので、要注意です。

図形をレイヤーの順番に並び替えるマクロをサンプルファイルに組み込みました。このマクロを使うには、ツールメニュー ⇒ マクロ ⇒ マクロの管理 ⇒ LibreOfficeBasic と操作すると表示されるマクロ管理画面で編集中のファイル名 ⇒ Standard ⇒ ElmAlignByLayer と選択し、実行ボタンを押します。

並べ替えマクロ操作1
並べ替えマクロ操作2


この手順では、とても長くて、あまり操作の簡略化になりませんね。そこで、簡単なキーボード操作で実行できるようにしましょう。ツールメニュー ⇒ カスタマイズで、キーボードタブを選択し、その下からCtrl+Shift+L(他のキーでも構いません)を選択し、次に左下の分類から LibreOfficeのマクロ ⇒ 編集中のファイル名 ⇒ Standard ⇒ ElmAlignByOrder を選択し、OKボタンを押します。この操作を1回しておくと、以後 CtrlキーとShiftキーとLキー を同時に押すことで、簡単に実行できるようになります。

キー操作登録


当初、Ctrl+Aとしていましたが、このショートカットキーは、Windowsの標準的な「すべて選択」に割り当てられているので、サンプルとしても不適切なので修正しました。

(rogaine_mm_2)

「無料ソフトで作るロゲイン地図/加工方法の詳細(その1)」への6件のフィードバック

  1. 大変詳しい地図作成の方法の手順を公開いただきありがとうございます。
    手順の通りに進めてみているのですが、地図のインポートの段階で、購入した地図ソフト(電子地形図25000、jpg)を挿入しようとすると
    「画像フィルターが見つかりません」とエラーになってしまいます。
    PC操作不慣れな点も多く、マクロのセキュリティを変えてみたりいろいろ試してみましたが、うまくいきません。
    原因は何かおわかりでしたら、ご教示いただきたくよろしくお願いします。

    1. まりもさん そのメッセージはこちらでも出た事があります。(1)挿入の操作を変えてうまくいった時と、(2)LibreOfficeのバージョンを変えてみてうまくいった時とあります。
      (1)ですが、メニュー操作で行うのと同じ事をエクスプローラからjpegファイルをドラッグ&ドロップで行う事ができます。本来同じ結果になるはずですが、この方法だとうまくいくことがあります。
      (2)こちらでは、LibreOfficeの5.3.3.2と5.3.4.2で試しましたが、どちらの操作でもうまく挿入できました。
      参考にこちらの環境をあげておきます。Windows10 proで64bit版で最新バージョン1703、Libreofficeは5.3.4.2でやはり64bit版です。そちらの環境はどうでしょうか。

      1. 森を走ろう世話人様、
        早速のお返事いただきながら、週末に家を空けておりましてお礼が遅くなりまして大変失礼いたしました。
        ご教示の通りにエクスプローラから、ドラッグ&ドロップで試してみましたらうまくいきました。これで先に進められます。本当にありがとうございました。また、分からない点が出てきましたらよろしくお願いいたします。

        1. あっ、重ね重ね失礼いたしました。お返事いただいた方、moriAdm様でした。moriAdm様にも改めて御礼申し上げます。ありがとうございました。

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