ISSOM2005地図の競技利用上の注意

大阪OLCの小林康浩です。

来る12月4日に開催する大阪OLC30周年大会では、地図規定として
ISSOM2005を採用しています。ISSOM2005は先の愛知世界選手権のスプリン
ト競技で採用されていますが、併設クラスは従来の地図規定(ISOM2000)
で行われました。WOC期間で一般参加者がISSOM2005に触れたのはクラブカ
ップの4,5走だけだったと思います。そのため、まだ知らない人が多いと
思われますし、知っている人でも「4番の道(小道)の書き方がちょっと
違うだけだろ」と思っている人も多いのではないでしょうか。
以下にプログラムに掲載したISSOM2005のポイントを転載します。

(1)縮尺は1:4000または1:5000(今回は1:5000を使用)。
(2)大縮尺なので、基本的に2m程度以上の特徴物は実寸表記となる。
(3)太い黒は原則として通過不能(=通過禁止)の表記に使用するため、従
来、黒の実線、破線で表記されていた道、小道などは茶(15%)および黒
(細線)のふちを用いて実寸表記する。
(4)建物は灰色表記とし、さらに通路、通り抜け部分などを区別する。
(5)通過不能は通過禁止・立入禁止を意味し、無理をすれば通過できるよ
うな場合でも、これに反して通過あるいは立入った競技者は失格となりま
す。通行不能の柵、通行不能のガケなどがこれに該当します。植生につい
てはこれまでの走行可能度に加えて、通過不能の表記(主に植え込みなど
で使用)が追加されています。

4番の道については(3)に記されているとおりです。特に競技に大きな影響
を与えるのは(5)だと思います。これまでの規定では通行不可のガケを無
理矢理横断しても、タイムは損するかもしれませんが失格にはなりません
でした。植え込みはDのヤブで表記されることが多く(道義的問題は別と
して)突っ切ることを明確には禁止されていませんでした。しかし、
ISSOM2005では通行不能と表記されている箇所は、例え現地が通れそうな
状態にあっても、横断すると失格となります。黒の太線(柵、崖)と黒メ
ッシュがかかった緑(通行不能の植生)が通行禁止を表します。

詳しくはIOF Map Commissionから http://lazarus.elte.hu/mc/ を参照願
います(英字のみ)。

ちなみに、26日のパークO滋賀大会はISOM2000準拠ですので、上記の適用
はありません。