横浜トリエンナーレ2017 と 関連アートイベントの 黄金町バザール2017 と BankART Life V を観てきました。気になった作品を挙げておきます。写真なしもあり。
日付:2017-10-28,11-1,11-2
アイ・ウェイウェイ:シリア難民のボートと救命胴衣。たぶんどうでも良いことなのだが、なんで救命胴衣はYAMAHAばかりなの?
川久保ジョイ:テラ・アウストラリスのためのスライス、アトラスの壁。自身の個人史を地図的に表現したそうだが、この地図的なものが淡い色彩で美しい。
ザ・プロペラ・グループ、トゥアン・アンドリュー・グエン:アジアのボート難民をもとにした映像、AK47vsM16の動画。ボート難民の映画は今回の作品群中、最もストレートに重たい。東南アジアでは今ロヒンギャの問題は取り上げられるが、この問題は殆ど話題になっていない。
瀬尾夏美:震災や戦争の記憶を人々から引き出し、媒介者として絵画にしている。なんとも言えない、やさしさ。
マーク・フスティニアーニ:トンネル、穴。大した厚さのない壁に展示されているのだが、そのトンネルは無限に奥行きがあるようにみえる。並行ミラーに挟まれた状態でなく、なんでこのように見えるのか技術的興味が湧く。おそらく、奥は普通のミラーで手前はハーフミラーなのだろう。、
キャシー・プレンダーガスト:ヨーロッパのロードマップ100冊。人間の活動域を白く、他は黒く塗りつぶした。いかに人の活動域が小さいかわかる。
ドン・ユアン:区画整理のために今年解体されてしまう祖母の家を絵画で再現した作品。中国の祭壇を大事にした家の雰囲気がわかる。なんで、この白物家電のような場所にSONY?
ラグナル・キャルタンソン:ザ・ビジタース。異なる部屋で他者の音を頼りに、演奏する9人のミュージシャン、9個のスクリーンに写し出される。好きな服装で、ほとんど裸足で、中には浴槽につかったままギターを弾く人もいる。時々、盛り上がるが、展示室の雰囲気がなんともゆったりとしている。
高山明/PortB:マクドナルド放送大学。展示自体でなく、この部屋への関心あり。この展示に限らず、展示室は、ここのようにとても小さい部屋が多い。ようは「ちょんの間」である。
宇佐美雅浩:Manda-laプロジェクトで作成されてきた写真群。画面右半分ではダイイン、左半分は幼児たちという広島での写真。年一回神社からお神輿と神主さんがお寺に詣でる儀式の様子をやはり、画面左右に分けて対照的に移した写真。などなど、現地の人々との交流に時間をかけて実現したもの。
井原宏蕗:犬、象、河馬。象と河馬は、小さな長方形の金属片を溶接でつないで全体の形を造っている。
牛島達治:メカで動く仕組み、大きな車輪が揺らぎながらグルグル回ったり。
関川浩平:パステルカラーの粘土でテキストを何重にも重ねて描いた壁面。部分部分はテキストが読めても、読み続けようとすると、とたんにカラーの背景に溶け込んでしまって読めない。
高橋啓祐:部屋の床全体に投影される「海?」のCG。鐘のような音が背景に、たゆたう青と白の画像。自分がとろけていきそうな感じ。---メッセージ性の強い作品が多いが、どれか選ぼうとすると、心地良さでこの作品を選ぶ。いつまでも浸っていたい気分になった。